コロナのときの食料備蓄。レベル分けして考える方法

今回の記事の執筆時点では、新型コロナウィルス(以下、新型コロナ)による非常事態宣言が解除されはじめた段階で、まだまだ油断できない状況が続いています。一部で食料品(一部の調理用の材料)が品不足となるなど、原因が定かではないところもありますが、間接的な混乱も発生しております。

サプライチェーンのストップ

実際に食料品や生活用品の不足が起きるケースを想定しますと、主に『生産のストップ』と『物流のストップ』が考えられます。原因として、物理的にダメージを受けて復旧に時間を要するケースだけでなく、人員が確保できない、インフラやエネルギーがストップしている、輸出入や移動に制限が掛かっている、といったものも想定されます。

ここまで書きますと、地震や台風だけでなく、今回の新型コロナのような感染症の場合も共通する点があります。

今回は食料備蓄がテーマですので、食料品に絞り込んでご紹介します。まずは参考となるWebページから。食材や栄養バランスなど、詳しい情報が紹介されています。

(農林水産省:緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド)
※アレルギーや高齢者、乳幼児等に配慮した、スマイルケア食についての情報もあります。

備蓄ポイントは『ローリングストック』と『食料品のレベル分け』

ローリングストックは、普段の食料品で保存のきくものを一定量買い置きをします。そして使った分だけ補充することで、一定量の備蓄が確保でき、期限切れも防止できるという方式です。スペースの確保が条件となりますが、水やレトルト食品、カップ麺など安価に備蓄することができます。

食料品のレベル分けは明確な基準がありませんが、下記のパターンで分類し家庭や職場などで現状に合わせた備蓄をご検討ください。
※飲料水は多用途に使える水を基本とします。

レベル1:調理不要な食品

クラッカー、カンパン、焼き菓子タイプの栄養補助食品、缶詰等
すぐに食べることができるため、被災直後に役立ちます。避難時の持ち出し品としても便利です。

レベル2:簡易調理

水やお湯で戻すことで食べることができる食品(カップ麺、アルファ化米等)
暑い時期以外はできるだけお湯を使うことで、体を温めつつ美味しく食べることができます。カセットコンロや電気ケトル(電気が復旧した場合)の準備をお勧めします。

レベル3:レトルト食品や電子レンジで調理する食品

パックご飯等
電気や水が十分に確保できる状況であれば、普段に近い食事が可能になります。なお電子レンジで調理する食品で備蓄に向くものは常温保管できるものに限ります。


防災訓練等でレクチャーされている最低3日~7日分の備蓄となりますと、すべてをレベル1で過ごすのは難しいと思いますので、うまく組み合わせて栄養のバランスをとり、飽きのこない備蓄をお勧めします。

また、家庭等では『保存のきかないものから消費する』こともポイントです。停電等の場合も冷蔵庫を極力開けず、日持ちのしない食材をまずは使うことで、廃棄を減らすことにもつながります。

一昔前、災害時の食料といえば、カンパンと水という味気ないものでしたが、今は多種多様な備蓄用の食品が登場しています。普段あまりなじみのない備蓄用の食品ですが、防災訓練等で試食できる機会が増えています。

新型コロナが落ち着きまして、防災訓練やイベントが開催された時はぜひ試食にも挑戦してみてください。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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