コロナのときの「救急」とは?厚労省・消防・AEDの関連記事を紹介します

今回も振り返りシリーズとなります。9月9日と言いますと、防災業界では「救急の日」という人が多いかもしれません。防災の話題で救急のお話となりますと、災害が起きた際に負傷者を救出して搬送するとった、激しい現場を想像しがちですが、他にも避難者で体調を崩した人の手当てや搬送、持病などがあり十分なケアを受けるために遠方へ搬送するといった「命を守る」ための様々な場面があります。

救急(ここでは救命を中心にした意味です)の分野で防災士は、応急処置や初期対応で役立てるよう、トレーニングを受けています。
※防災士の資格取得の際には救急救命講習の修了証が必須となっています。

参考までに救急救命講習では、人工呼吸、心臓マッサージ(胸骨圧迫)、AED利用等をトレーニングします。(私事ですが、今のところ実際に救命活動を行う場面はないものの、万が一の際には何かの役に立てるようにと、普段から防災士証を携帯しています)

基本的な事ですが、救急車を呼ぶ際は「119」に電話をし、救急出動を要請します。一方で、ためらってしまう場面も多いと聞きます。119に電話するか迷った際の相談窓口として、現在整備中の番号として「#7119」があります。まだ全国区で運用されていないので、必須の情報と言いづらいのですが、今後も整備が進むことと、自治体によっては別の番号ですでに相談窓口を開いている場合もありますので、自治体の防災部署や消防署に相談してみても良いかもしれません。

救急出動や相談の電話をした場合、それですべて解決というわけではなく、プロの到着までに必要なのが応急処置です。前述の人工呼吸、心臓マッサージ、AEDの他にも、要救護者の安全確保(安全な場所への一時退避、気道確保、回復体位での観察等)や心肺蘇生などが命を助けるためには必要です。これらの活動を市民レベルで普及することで(一人でも多くの人が助ける側に回れるようにする)、助かる命を増やすために、救急救命講習が行われています。

詳しい情報は文字だけでは説明が難しいこともあり、下記のWebページをご覧ください。

新型コロナの影響について、厚生労働省からの上記の指針に追補が発表されています。

(新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法について(指針):厚生労働省 )

追補を短くまとめますと下記のような内容となっています。

  • すべての心肺停止者は新型コロナの感染の疑いがあるものとして対応する。
  • 傷病者が成人の場合人工呼吸は行わない。(子どもの場合はケースバイケース)
  • 胸骨圧迫の際には傷病者の鼻や口にハンカチやタオルをかけて、エアロゾル感染を防
  • 止する。(使用後の布は直接触れずに廃棄する)
  • 傷病者を救急隊員に引き継いだあとは、速やかに石鹸と流水で手と顔を十分に洗う

今回ご紹介しましたように、テクニックや道具は揃っています。むしろ不足しているのは「実行できる人」だと感じています。もし可能であれば皆さんも救急救命講習を受けていただき、もしもの時には周りの方の命を助けていただけたら幸いです。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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