コロナ時の防災用品の点検を身近なところからはじめよう

今年は新型コロナウィルスの影響により、お花見や卒業式、入学式等々行事やイベントの中止があり、加えて4月後半に気温が一気に上がった日もあったことから、春の印象が薄い気がします。私が関わることの多い防災業界では自治体の行事やイベント、展示会等が中止となっているため、なかなか「新しい情報」に触れづらい状況となっております。

こういった状況ですので、今回は身近な防災活動のひとつ、防災用品の点検と衣替えをご紹介します。

点検のポイント

家庭や職場などで備蓄されている防災用品は主に『個人向けにリュックやバッグに収納されている』または『必要な時に使用できるよう倉庫やキャビネットなどに保管されている』パターンが多いかと思います。全ての防災用品を点検する必要はありません。

下記のポイントを押さえて点検していただければ、作業の負担も最小限になります。

賞味期限・消費期限の確認

水、食料、常備薬、簡易トイレ等、期限管理が必要なもの

電気関係の用品

電池、バッテリー、発電機、ラジオ、ライト、ランタン、トランシーバー等、電気で動作するもの。

※できるかぎり、動作確認を行ってください。電池や燃料などの消耗品の点検もお忘れなく。

情報

連絡先(名簿や連絡網)、ハザードマップ(数年ごとに改訂されます)、通信機器の設定や説明書等、災害時に使用するもの。

※普段使わないものは内容が古くなり、気付かない可能性があります。

職場で点検する場合は「防災用品の管理に普段関わっていない人」に備蓄品リストや作業指示書を渡してやってもらうことをお勧めしています。

お勧めする理由として

  • 防災用品の保管場所や中身を知っている人を増やす教育効果がある。(誰もが被災する可能性がある)
  • 備蓄品リストや作業指示書の項目や書き方が適切かどうかの試行になる。(作った人にしか分からない書類は混乱を招く)
  • 管理者・防災担当者の負担軽減。(ビジネスなどの本業を中心に考えると、負担は分散した方が良い)

といったものが想定されます。点検が終わりましたら、保管場所に収納し、入れ替えや追加の段取りも行っておきましょう。

点検と合わせて、下記の衣替えも行うとベストです。

衣替えのポイント

春から夏にかけて防災用品の衣替えを行う際は「夏を意識した中身」への対応を行います。具体的には下記の用品を追加する(すぐに使えるよう配置換えする)、リュック等に入れる(合わせて冬向けの用品を外す)ことになります。

夏向けの防災用品の一例

熱中症対策:経口補水液、塩分やミネラルのタブレットや飴、冷却剤等
暑さ対策:防止等の日差しよけ、タオル、汗拭きシート等
虫対策:虫よけ剤、虫刺され薬、蚊取り線香等
雨対策:雨具、ブルーシート、ロープ、防水BOX等

衣替えで外れることになる冬向けの防災用品は一か所にまとめて、秋冬の衣替えがスムーズに進むようにするとベストです。

最後に新型コロナウィルスの事も踏まえまして、備蓄には衛生用品の備えをプラスすることをお勧めします。

具体的には、使い捨てマスク、除菌ジェルやアルコールの他、消毒
作業用にゴーグル、ゴム手袋、キッチンペーパー(水に溶けないタイプが良い)、ゴミ袋等も必要になります。ちょっとしたことですが、一般的な液体石鹸を小さめの容器に入れて複数用意する(主に手洗い用)だけでも、衛生面で条件が良くなります。

ほとんどがドラッグストアやホームセンターで手に入るものですが、供給量に限りがあるため備蓄が必要となります。現状では入手の難しいものもありますので、購入は供給が落ち着いてからご検討ください。

今回の新型コロナウィルスの感染拡大は防災の面からも考えるべき点がいくつもあります。まずは新型コロナを乗り越えるために健康管理とウィルスを広げないための節度ある活動を心がけてください。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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