毎年1月17日前後になりますと、テレビや新聞、ネット等のニュースで1995年(平成7年)1月17日5時46分に発生しました「阪神・淡路大震災」(平成7年兵庫県南部地震)の追悼や振り返りの記事を目にされた方も多いかと思います。
※発表から少し時間が経過しておりますが「阪神・淡路大震災」の詳しい情報はこちらをご覧ください。
参考(気象庁:「阪神・淡路大震災から20年」特設サイト)
参考(国土地理院:兵庫県南部地震の概要)
「阪神・淡路大震災」の後、多くのボランティアが被災地に駆けつけた事から「ボランティア元年」と呼ばれ、現在の「災害ボランティア」(東京消防庁の表現では「災害時支援ボランティア」とも呼ばれています)のきっかけになったと言われています。そして1月17日を『防災とボランティアの日』、1月15~21日を『防災とボランティア週間』と定め、日本全体で「災害時のボランティア活動」や「自主的な防災活動」の普及のための各種取り組みを行っています。
今回は災害ボランティアについてご紹介したいと思います。災害ボランティアってなんだろう?参加するにはどうしたらいいの?といった入門的なところをご紹介したいと思います。(被災地でのボランティア活動についての詳細な情報はまた別の機会に)
ボランティアとして被災地に向かう方々にまず知っておいてほしい2点です。
①ボランティア保険への加入
カバーできない作業内容や状況もありますが、安価な掛け金で1年間カバーされます。保険への加入が参加条件となっているばあいもあります。(私も加入しています)
※加入期間が4月1日0時から2020年3月31日24時までですので、年度ごとに申し込みが必要です。
②被災地側の受け入れ窓口の確認
災害ボランティア活動の大まかな流れですが、
1.被災地の災害ボランティアセンターで登録
2.センターでのニーズ確認、マッチング
3.ボランティア活動
4.センターへの報告(その日の活動完了)
となります。窓口となる災害ボランティアセンターが、開設されているのか?どこに窓口があるのか?が分からなければ活動がスタートできません。出発前の情報収集がカギとなります。
※災害ボランティアセンターの運営は各地の社会福祉協議会となります。災害ボランティアセンターの運営体験や訓練を行っている社会福祉協議会もあります。
災害ボランティアセンター設置情報の例(平成30年7月豪雨)
参考(厚生労働省:災害ボランティアセンターについて)
※近年、被災地に向けたボランティアバスが設定されているケースがありますが、旅行業法に違反しないよう特例的な措置が設けられています。
私からあえて強調したいのが、被災地での活動だけでなく、往復の移動もリスク管理はボランティア側にあると私は考えています。「なにかお役に立ちたい」という思いはとても大事ですが、安全の確保ができるよう準備や体制を整えてから災害ボランティアに参加してください。
被災地に行く以外のボランティアとは
また、被災地に駆けつける以外にも、ボランティアとして活躍のチャンスはあります。東日本大震災後に注目されたボランティアとして、被災地外での活動があります。
・被災地の博物館の収蔵品を他の博物館等で修復
・被災したペットの一時受け入れ
・写真のデジタル修復
・被災地で役立つ情報の集約や発信(←私も大阪南部の台風被害の際は協力させていただきました)
といった活動が地域を超えて行われています。
1月17日は追悼や振り返りだけでなく、これからの災害への備えのきっかけとしても重要な日になっています。皆さんもお住まいの地域や生活エリアの地域、そして被災地域でどんなことができるか、ぜひ考えてみてください。