救命の現場で何をしたらいい?AEDと救急車の手配のシュミレーションで事前の備えを

皆さんは救急車を利用したことがあるでしょうか?私は幸いにも自身で利用した(救急搬送された)ことがありませんが、家族や知人が救急車で搬送された経験があります。外出先や車を運転中に緊急搬送中の救急車を見かけると、道を譲るのは当然ですが、心の中で「助かってほしいな」と思ってしまいます。

「平成30年版 救急・救助の現況」を見ますと『救急自動車による救急出動件数は634万2,147件(対前年比13万2,183件増、2.1%増)、搬送人員は573万6,086人(対前年比11万4,868人増、2.0%増)で救急出動件数、搬送人員ともに過去最多となった。』となっておりまして、救急車を必要とする人が増えていることが分かります。また『現場到着所要時間は全国平均で8.6分(対前年比+0.1分)、病院収容所要時間は全国平均39.3分(対前年比横ばい)となった。』という記載もあり、1分1秒をあらそう救命の現場についてあらためて考える必要がありそうです。

参考(総務省消防庁:「平成30年版 救急・救助の現況」)

まずは個人的なエピソードをご紹介します。防災士の資格を取得してから実際の救命の現場で人工呼吸や心臓マッサージを行ったことはまだありません。幸いな事と考えるべきでしょうが『人が突然倒れる』や『「お医者さんはいませんか?」の放送が入る』といった経験は数回あります。

つい半月ほど前にも出張先でそういった場面に遭遇しました。ある駅の地下通路で改札に向かう私を含めた数名と改札から地上に向かう数名がすれ違う瞬間に1人の方が突然倒れてしまいました。最初はその方も立ち上がろうとしていましたが、次第に力が抜けてうつ伏せに。すぐ後ろの方が駆け寄って声を掛けてくれたのですが、明らかに意識がないか意識がはっきりしないのか、動きがおかしい事が見た目でも分かりました。そばに最低1人いることが確認できたので、全力で走って改札口の駅員さんに事情を伝え、駅員さんが2名で車椅子を用意して駆けつけてくれました。救急車の手配なども行ってもらえたので駅員さんにその場を引き継いで私はその場を離れました。

命に関わる状況というのは、たいてい突然起こります。そしてその場に居合わせる事も予見できません。そこで事前の備えが重要です。まずは何から?と思われる方が多いのでお勧めしたい情報があります。

AEDの設置場所

AEDが必要な場面では、周りを見回す、周囲の人にAEDを持ってきてもらう(救命講習で習う内容です)といった対応が必要となりますが、普段の備えとして下記のURLやアプリから、自宅やよく利用する駅、建物の中や近くにAEDがあるのかチェックしておくと素早くAEDを用意できます。(自宅や会社の中にAEDが設置されていれば理想なのですが、現実的には難しいので)

(日本全国AEDマップ)

(日本救急医療財団 全国AEDマップ)

救急車を呼ぶときの判断の助け

救急車を呼ぶべきなのか?といった迷いもタイムロスに繋がるので、判断の助けとなるアプリも用意されています。このアプリをインストールするだけでなく、時々操作してみて「スグに救急車を呼ばなければならないパターン」を知っておくだけでも、より早い緊急搬送に繋がります。(一刻を争う場合はアプリを参考にせずに救急車を呼べるようになればベストだと思います)

『救急受診アプリ(愛称「Q助」』
(総務省消防庁:救急車の適正利用)

今回は台風や地震といった自然災害のテーマではありませんが、いつ体調の急変や事故にあうか分からないという事から、救命をテーマに書いてみました。皆さんにも他の誰かを救える機会が訪れるかもしれません。そんな時のためにぜひ備えて頂けましたら幸いです。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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