避難所・避難場所の違いとは?災害時に行くべき・逃げるべき場所を解説!

災害発生時、避難すべき場所としてイメージするのが「避難所」と「避難場所」です。とはいえ、実際に災害が発生した時には「どちらに逃げるべき?」「自宅に住めなくなったらどちらに行くべき?」と迷ってしまう方も多いかもしれません。今回の記事では、避難所と避難場所の持つ目的や役割を、それぞれの違いを踏まえて紹介します。

自宅避難で準備しておくべき防災グッズについては、以下の記事で詳しく解説しています。
防災グッズに絶対必要なものを自宅避難・持ち出し避難に分けて解説

避難所と避難場所の目的

「避難」と名前が付く避難所と避難場所には、それぞれ目的が異なります。避難所と避難場所の違いについて解説します。

避難所とは

避難所とは、災害により居住場所などに被害を受けた人(被災者)、またはこれから被害を受ける可能性がある人(避難者)が避難生活を送る場所です。被災者や避難者が数週間~数ヶ月単位のまとまった期間、生活の拠点として使用します。

災害対策基本法施行令により、避難所には多くの人が過ごせる一定のスペースや、生活を送るための設備や機能を持ち合わせた施設がされているのが特徴です。たとえば代表的な避難所として指定されている施設には、小学校や中学校、公民館、集会所などが該当します。

主な避難所は「指定避難所」と要配慮者を受け入れる「福祉避難所」の2種類です。その他、各自治体で受け入れる避難者や災害の種類に応じた、独自の避難所制度を構築している場合もあります。

避難所の名称

指定される施設の条件

指定避難所

以下の要件を満たした施設

・被災者・避難者を速やかに受け入れられる

・生活関連物資の配布を速やかに実施できる

・想定される災害の影響が少ない

・車両などの運搬手段による輸送が容易な立地にある

福祉避難所

要配慮者(高齢者、乳幼児、妊産婦、障害者、傷病者、病患者など、災害時に配慮が必要になる避難者・被災者)へ対応するための避難所

福祉介護施設なども指定対象になる

その他の避難所

自治体が独自で設けている避難所制度

・買い物客や帰宅困難者を受け入れる「一時滞在施設」(東京都)

・妊産婦や入院不要の新生児を受け入れる「周産期福祉避難所」(宮城県仙台市) など

全国の市町村長は、災害対策基本法により一定の基準に適合する施設を指定避難所として指定することが義務付けられています。なおふだんは指定避難所として指定外の施設でも、災害時必要な対応を取ることで随時避難所として開設することが可能です。

避難場所とは

避難場所とは、災害によって今いる場所の身の危険が迫っているときに避難する場所のことです。正式名称は「指定緊急避難場所」と呼ばれています。 避難場所は災害の種類や規模に応じて以下のような種類があります。

避難所の種類

特徴

一時(いっとき)避難場所

災害によって身の危険が迫っている場合、一時的に身を守るために避難する場所

小・中学校のグラウンド、公園、神社などが指定される

広域避難所

一時避難場所および地域全体が危険にさららせる場合に避難する場所

10ha(ヘクタール)以上の広さのある公園、大学、団地などが指定される

その他の避難場所

災害の種類別に指定される避難場所

例:河川の氾濫時の避難タワー、ビル、高台など

災害発生!こんな時はどこへ避難する?

地震などの災害発生後、または津波や台風、豪雨などの甚大な災害が押し迫っているとき、避難すべき場所をケース別に以下にまとめました。

ケース

避難すべき場所

自宅にいると身の危険があり、ただちに避難が必要な場合

避難場所

災害により自宅が倒壊する危険があるなどして住めない場合

避難所

避難後自宅に住めなくなり、仮設住宅へ入居するまでの期間過ごす場合

避難所

要配慮者が被災した場合

福祉避難所

大規模災害(津波、土砂災害など)により地域の高範囲が危険となる場合

広域避難所

迅速な避難につなげるためのポイント


災害発生時の迅速な避難をはじめ、命を守る適切な行動につなげるためのポイントをまとめました。

地域の避難所・避難場所を確認しておく

住んでいる地域や勤務先の地域の避難所や避難場所を日頃から確認しておきましょう。災害対策基本法によって、各市町村長は避難所や避難場所の区分、指定、住民への周知を行わなければいけません。

避難所や避難場所は、自治体の公式サイト、一部の地図アプリ、居住地のハザードマップ上で確認できます。また、義務ではありませんが内閣府では、指定避難所や避難場所のピクトグラムによる災害種別図記号の標準化と一般住民への周知を各自治体へ推奨しています。ピクトグラムが採用されていれば、避難所や避難場所の区別や種類を速やかに理解するのに役立ちます。ぜひチェックしてみましょう。

災害の種類により避難する場所が異なる場合がある

指定避難所として指定されている施設でも、災害の種類により指定避難所として開設されない場合があります。たとえば津波浸水区域内にある指定避難所は、津波発生時身の危険に晒される可能性があることから、開設されません。高台に位置する別の指定避難場所への避難が適切な行動です。

災害の種類によっても、避難すべき避難所や避難場所は異なります。災害の種類によっては利用できない・開設されない避難場所や避難所についても、自治体の公式サイトやハザードマップで公表されています。たとえば「津波のときには高台にある避難場所、台風や豪雨のときには川から離れた避難場所」というように、災害の種類や規模により避難すべき場所をしっかりと確認しておきましょう。

避難所や避難場所へ向かう際の持ち出し品も用意しておく

自宅をはじめ、今いる場所に危険が迫っているときには迅速な避難が必要です。防災気象情報やスマートフォンのエリアメールから発信される避難情報をもとに、適切な避難を行いましょう。

自宅から避難をする場合に備えて、必要なものを入れた非常用持ち出し袋をあらかじめ準備しておくとスムーズな避難につながります。玄関先や寝室など、すぐに取り出せる場所に非常用持ち出し袋を置いておきましょう。

避難場所へ避難後、自宅の安全が確認されれば自宅に戻ることができます。ただし、災害発生後は電気やガス、水道などのライフラインや物流がストップしている可能性も高いです。在宅避難に備えて、最低3日間、できれば1週間分の水や食料、日用品を備蓄しておきましょう。

非常用持ち出し袋の中身や在宅避難でそろえるべきグッズについては、以下の記事でくわしく解説しています。
防災グッズに絶対必要なものを自宅避難・持ち出し避難に分けて解説
在宅避難時、水や食料は準備しているものの「トイレ」が使えずに困った、という経験をすることも多いです。2024年1月1日に発生した能登半島地震では断水が続き、2024年3月現在復旧していない地域もあります。在宅避難のために、水や食料とともに非常用トイレを備蓄しておくのをおすすめします。

非常用トイレ商品一覧はこちら

避難場所と避難所を知り適切な避難につなげよう

避難所と避難場所の持つ目的や役割とともに、ケース別の行くべき・逃げるべき場所について解説しました。災害の種類や規模、自分や家族が置かれている状況により避難すべき場所は異なります。事前に避難所や避難場所の位置や種類を確認し、災害時の命を守る行動につなげましょう。

初めて防災用品を購入する法人様へ

この記事が気に入ったらいいね!しよう

SNSでフォローしよう

関連記事