私は熊本在住です。今年の4月に熊本を襲った2度の地震。未だに余震も収まらず、また6月には記録的な豪雨も続き、被害にも襲われました。そう言った災害から私が学んだ出来事を改めて思い出しながらこれからの防災について考えようと思います。
自分達の命は自分で守るという姿勢
今回の熊本地震は前震が4月14日21時頃、本震は4月16日深夜1時頃に起こりました。私が被災したのは前震発生時は仕事中、本震発生時は就寝中で自宅にいました。このように私たちはいつ何処で被災をするかわかりません。
また避難を手引きしてくれる人が必ずいるとは限りません。そう考えると「自分達の命は自分で守る」という姿勢が必要となります。
それが「自主防災」です。しかし「自主防災」と言っても単に自分の命だけを守ることだけなのでしょうか。調べてみると「自主防災」というよりも「自主防災組織」という言葉で沢山色々な事がわかりました。
自主防災組織について
まず「自主防災組織」とは町内会や自治会が母体となって地域住民が自主的に活動を行う任意団体に当たります。具体的に言えば町内会や自治会防犯部といった組織や地域の防火関連組織などに当たるみたいです。阪神大震災を教訓に設立が進み、全国で15万9967団体が設立されています(2015年時)。
しかし現在の活動状況は都道府県や組織によってまちまちで、しっかりとした自主防災組織が組まれて防災活動も充実している組織もあれば、組織はあっても防災活動がほとんど行われていない組織もあるようです。
被災時の状況
実際に被災をした私の立場からすると、いくらそういった組織に属していて訓練を重ねていても被災者になってしまうとまずは自分の事を守るのが先決になってしまい、他人の事など構っていられなくなるのが悲しい現実です。
私の場合、前震発生時は職場の商業施設で仕事をしていました。
営業後の作業中に被災し、同じ会社の人もいる中で、まずは逃げる事を選択して避難したのですが、やはりその時は他の人の事を考える事も出来ません。
後々、防犯カメラの映像を見る機会があり、確認もしたのですが、見た目は落ち着いていたように見えましたが、全然そんな事はなく、考えられず立ちすくんでいただけでした。
熊本の自主防災組織
私が住んでいる熊本の事を調べてみると一番被害が大きかった益城町の自主防災組織は講習や訓練を重ねていたそうですが、こういった大きな地震が来るとは全く思っておらず、差し迫った感覚もなかったそうです。150人ほどの自主防災組織メンバーがいますが60代以上が半数以上で若い世代の人がほとんどいないとのことです。実際、熊本地震のような大きな地震が続くケースを考えると冷静に訓練通りに避難を進める事が出来るとは限らないのです。
自主防災組織をもっと身近に感じよう
私が避難した時を踏まえて考えてみると自主防災組織といったものはもちろん必要だと思います。しかし自分自身の日頃の意識や準備の積み重ねがもっと重要だと思います。
日本は大きな災害がよく起こる国です。
自分は関係ない、私の住む地域は関係ないという認識をまずなくすことから始めるべきだと思います。また地域や町内会だけではなく、職場全体、マンションやアパートなどの集合住宅などでの防災訓練や防災組織も必要だと思いました。防災訓練といっても通常行っているものだけではなく、色々な災害を想定して行い、それに伴う組織を作り、マンションやアパートなどではリーダー等を決め、団結をして災害から身を守る事を意識させる事が必要です。高齢者や障害を持つ人などの部屋番号などを認識しておいたりすることも重要ですね。
また私の認識不足もあるのですが、こう言った「自主防災組織」というものの存在そのものを知りませんでした。熊本地震で若者が自ら炊き出しやボランティアを行っていた事をSNSで見ることもあったので、もっと「自主防災組織」という組織があるという存在をアピールしていく事も必要だと思いました。
まとめ
私もそうですが、阪神大震災や東日本大震災の事からもしっかりと学んで防災についてもっと意識を高めて日常を過ごす事がこう言った「自主防災」へ繋がるのではないのでしょうか。