自主防災組織とは自治会や町内会など、地域の住民たちが主体となって、 自主的に火の用心の見回りや、避難訓練などの防災活動を行う、任意の団体のことです。 皆さんの地域でも回覧板が回ってきたり、 町内会費を支払ったりしたことがあるかと思います。
近年、一人一人の防災意識が高まっていることから、 自主防災組織の活動が活発になってきています。 もちろんあなたも自主防災の担当になることもあるでしょう。 自分の地域を守るためにどんなことをするべきなのか、 自主防災の心得と手引きをご紹介します。
Contents
1.自主防災組織の役割
日本は世界の他の国に比べて、気象、地形、地質などの自然条件から 地震、津波などの災害が起こりやすく、 これまでも阪神淡路大震災や東日本大震災のような大きな災害に見舞われています。 地震大国といわれる日本に住んでいる私たちにとって、 防災やそれに対する適切な対策などは、常日頃考えておくべき非常に重要な問題です。
内閣府でも近い将来起こるであろうと予想されている 東京直下型地震や南海トラフ地震対策に、積極的に取り組んでいます。 ですが、大きな災害であればあるほど、 国や地方公共団体の救助・救援はすぐには期待できず、 「地域の防災力」が必要とされています。 地域の防災力の要となる自主防災組織には 自分たちの住んでいる地域で考えられる災害発生の可能性を調査し、 災害に備え、話し合いや訓練、備蓄などの防災対策を実施することが求められます。
2.まずは現実を見ること!自主防災組織の防災力チェック
- 地域にどのような災害が起こる可能性があるか想定している
- 防災マップを作成している ・地域や町の避難場所を住民に周知されている
- 避難場所は二次災害のおそれのない安全な場所に設定されている
- 安否確認に必要な名簿や地図の準備ができている
- 地域の医師、看護師を把握している
- テレビ、ラジオ、ネット等による情報収集体制ができている
- 避難・救出・救護など災害時に必要な防災訓練を実施している
- 地域住民の各家庭で1週間以上の食料、飲料水、簡易トイレの備蓄を行っている
- 地域の避難場所に1週間以上の防災備蓄がされている
チェック項目に不備があった場合は、早速対策を行いましょう。 一年に一度、改めて再確認をすることも必要です。
3.災害が起こったときに地域の人は生き残れるのか?災害備蓄の見直し検討
保存食と保存水を備蓄しているから大丈夫と安心してはいけません。 まずは備蓄日数の見直しから始めましょう。
現在、推奨されている備蓄日数は一週間分です。 3日分しか備蓄していなければ補充を検討しましょう。 次に、備蓄の内容を再確認してみましょう。 保存食と保存水さえ備蓄しておけば何とかなると思われがちですが、 命を守る為には他にも様々な防災備蓄が必要です。
簡易トイレやヘッドライト、革手袋、毛布など家族構成や地域特性に合わせた 防災備蓄を行いましょう。
4.自分から情報を発信しよう!防災訓練の実施
防災備蓄が整ったら、実際に災害時を想定して防災訓練を行いましょう。 防災訓練を実施する際は、1人でも多くの住民に参加してもらうことを心がけましょう。 災害時を想定し、自主防災組織が主となって避難を呼びかけたり、 避難場所へ誘導することによって、災害対応力の向上が期待されます。 各家庭への備蓄を促す良い機会なので、 防災備蓄品を展示するのも良いでしょう。
まとめ
- 自主防災組織の役割は災害に備え、話し合いや訓練、備蓄などの防災対策を実施すること!
- まずは自分たちの防災力をチェックしよう!
- 家族構成や地域特性に合わせた防災備蓄を行いましょう!
- 実際に災害時を想定して防災訓練を行いましょう!