阪神・淡路大震災を振り返る

あけましておめでとうございます。
新年1回目のブログということで、年始のご挨拶からスタートしましたが、本原稿の公開時点で1月3日に熊本県熊本地方を震源とした最大震度6弱の強い地震が発生しております。強い揺れのあった地域では今後も余震への備えをぜひ行ってください。

昨年発表された「今年の漢字」に『災』が選ばれたように、2018年は災害の多い1年だったと思います。これまで災害の発生が比較的少ないとされていた地域でも大規模な災害が発生し、今なお復旧・復興の途上という厳しい現実があります。

災害からの復興と言いますと大阪在住の私にとって身近に感じるのが1995年1月17日の「阪神・淡路大震災」です。「阪神・淡路大震災」は発生から25年目となり、個人的な感覚としては「え、もう25年になるの?」なのですが、学校に通っている若い方々にとっては「歴史上の出来事」になっているのかもしれないと思うと、将来の災害への備えとしても伝承が必要だと痛感しております。

※阪神・淡路大震災についての詳しい情報はこちらをぜひご覧ください。
「阪神・淡路大震災から20年」特設サイト(気象庁)

阪神・淡路大震災の特徴

  • 大都市の直下で発生した(日本では1923年の関東大震災以来の大都市での直下型地震)
  • 各種のインフラが寸断された
  • 建物の倒壊が多数発生した
  • 大規模な火災が発生した(地震直後の火災だけでなく通電火災も問題となった)
  • 死因の大半が窒息・圧死であった
  • 多くの避難者が発生した(早朝であったため、帰宅困難者は大きな問題とならず)

※死因等についてのデータはこちらもご覧ください
阪神・淡路大震災の死者にかかる調査について(兵庫県)
阪神・淡路大震災の経験に学ぶ(国土交通省)

阪神・淡路大震災を教訓として今後の「備え」を考えるにあたり、下記のポイントがあがります。

  • 窒息・圧死を防止する。
  • インフラのストップに対応する。
  • 都市部はそもそも人が多いため公的支援に限界がある。(居住者以外に、通勤者・通学者・観光客等も多い)
    といったポイントを上げたいと思います。

各家庭でできる4つのポイント

  1. 情報収集
    自治体が発行するハザードマップ等で災害を知る。
    ハザードマップポータルサイト(国土交通省)
  2. 建物・室内の安全確保
    建物の耐震化
    家具の固定、避難ルートの確保(圧死や逃げ遅れの防止)
    防火対策(漏電火災、通電火災等にも備えを)
  3. 備蓄品の確保(最低3日、可能であれば7~10日程度の備蓄を)
    水、食料の他にお勧めしたい備蓄品
    電気:電池やモバイルバッテリーを少し多めに準備。
    照明:LEDを使った低消費電力の照明器具が充実しています。
    トイレ:使い捨ての簡易トイレがあればマンション等での在宅避難にも対応できます。
    通信:固定電話以外に携帯電話やインターネット回線等、選択肢が増えました。
    備蓄品に何を用意すればいい?とお悩みの方はこちらをお勧めしています。
    減災グッズチェックリスト(阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター)
  4. 安否確認
    家族間、親戚間、ご近所等々で安否を確認し、助け合えるような体制を作る。
    災害の規模が大きいほど公的な救助のマンパワーが足りず、近隣での助け合いが重要です。
    阪神・淡路大震災における救助の主体と救出者数」(内閣府:平成26年版防災白書より

最後に現在は1995年当時と比べて技術も設備も防災用品も良くなっています。そしてそれ以上に社会が便利になっている事も確かです。この「便利」や「当たり前」が災害で失われた時にこそ様々な備えが役立つ、と考えながら防災と向き合っています。
災害の発生そのものはできなくとも、被害を小さくする、死者を減らすためにできる事は色々あると思います。
それでは、本年もよろしくお願い致します。

初めて防災用品を購入する法人様へ

この記事が気に入ったらいいね!しよう

SNSでフォローしよう

関連記事