地球温暖化と言われはじめて久しいですが、数年に一度は大雪で車や鉄道の立往生が発生しています。車の立往生に関連して死者が出るケースもあるため、今回は事前の備えについてご紹介します。
なお、今回想定していますのは、冬の間に雪が積もり続けるエリアではなく、冬場に数回雪が積もるかも、といったエリアを想定しております。(雪道に慣れていないドライバーさんがある程度いるだろうという想定です。)
雪道走行について
雪が降りそうなときはワイパーを立てておく、立往生に備えて小まめに給油するといった、基本的な知識はご存じかと思います。大雪の際は不要不急の外出を避ける(車の利用を控える)べきですが、仕事や外出先からの帰りなど、やむを得ず運転するケースもあるため、備えや心がけが重要です。
雪道運転についての情報はやはりJAF(日本自動車連盟)が充実しています。
(JAF:雪道ドライブのきほんの「き」)
(JAF:雪道・凍結路の注意点 )
※私も冬の前にはチェックしています。
雪道と言えばスタッドレスタイヤの装着が思い浮かびますが、2018年12月より新たなチェーン規制が施行されています。
規制によりスタッドレスタイヤ装着車でもタイヤチェーンが必要な場合があります。(罰則、罰金も設けられています)
チェーンの準備はあくまで対策の一つですので、運転の前や運転中にラジオやカーナビ等から雪の情報を小まめに入手するだけでなく、途中の道の駅やサービスエリアで「雪をやりすごす」という選択肢もぜひご検討ください。何もない峠道や橋の上で立ち往生するリスクを回避できるだけでなく、運転中の事故に巻き込まれる可能性も格段に下がります。
事前にインターネット等で調べておくと安心です。
(国土交通省:道の駅案内)
(全国道の駅連絡会:道の駅公式ホームページ)
(E-NEXCO:サービスエリア検索)
※NEXCO以外のサービスエリア、パーキングエリアにつきましては各会社の公式サイトをご覧ください。
アイドリングについてのご注意
もし立往生してしまった場合や安全に駐車できる場所に退避した場合、車の暖房を使いたいところです。暖房のためにアイドリングを続ける場合は、必ず排気管(マフラー)の周囲の雪を取り除き、正常に排気できるようにする必要があります。排気ガスが正常に外部に流れない場合は、一酸化炭素中毒で死亡する事もあります。
(JAF:一酸化炭素(CO)中毒の危険性と対策を検証)
(JAF:雪で埋まった場合の一酸化炭素中毒の危険性とは?)
車への備えという事で、私が個人的に車に積んでいるお勧めのグッズをご紹介します。
普段から積んでいる物(雪の際の使い方)
- ライト、ランタン
エンジンが停止した場合などでも車内で点灯させておくことで、車内に誰かいると知
らせる効果があります。過去に立ち往生した車の中で救助を待っていたものの、雪に埋
もれたまま亡くなるケースもありました。 - 簡易トイレ
数回分を用意しています。吹雪の中など車外に出ると危険なため、トイレも車内で済ませられるように備えています。 - アルミブランケット
エマージェンシーブランケット等の名称で防災用品としても人気です。使い捨てですが、車内での寒さ対策として毛布代わりに用意しています。 - 折り畳みスコップ
後述の駐車場でのバック用に役立っています。排気管まわりの雪かきにも役立ちます。
必要に応じて積むもの(天気予報を見て判断します)
- 解氷スプレー
ガラスが凍った際に溶かすことができます。 - 雪かきブラシ
ガラスや屋根の雪を下ろす際に便利です。伸縮式で先端にブラシが付いたものが使いやすいです。
※これら2点は車を降りる場合に持ち出す必要があります。(宿に入る、仕事するなど)
おまけ
グッズではありませんが、ディーゼル車にお乗りの方は冬場に注意が必要です。軽油は等級ごとに流動点(凍結する温度)があり、暖かい地域で給油して寒冷地に向かうなどの際は、現地での給油(寒冷地用の軽油)をご検討ください。
最後に雪道運転の実体験をご紹介します。
- FF車はバックが苦手です
FF車は車の前側にエンジンがあり、前側の車輪が駆動している車なのですが、駐車場での切り返しなどでバックする際は轍に後輪をとられて思った方向に進みません。進みたい方向にタイヤの通る道をスコップなどで雪かきするとスムーズに進みます。
- ガラスに付いた雪を下ろすだけでは危険です
屋根の上の雪もある程度下ろさないと、ブレーキを踏んだ時にフロントガラスに雪が落ちてきます。とくに交差点で危険ですので、車を始動させる前にガラスと屋根の雪を下ろすことをお勧めします。
冬は雪道での事故などがニュースになりますが、ウィンタースポーツや温泉など冬ならではの楽しみもあります。備えをしっかりしてぜひ冬のレジャーをお楽しみください。