2019年6月18日 22時22分頃、山形沖を震源とする最大震度6強の地震が発生しました。津波警報が発令され、暗い中を避難された方もおられたかと思います。今回の震源に加えて新潟、山形、秋田、青森の日本海側では連動地震を含む海溝型地震の発生が想定されています。テレビなどの報道を見ていますと「地震後に避難した」「避難しなかった」の他に、津波避難に適していない(津波の被害が及ぶ)場所や施設に避難した人もおられたとの情報もありました。東日本大震災と同様の悲劇が繰り返されるのでは?と不安になってしまいます。

そこで今回は津波からの避難についてご紹介したいと思います。

まず知って頂きたいのが「津波発生の原因」です。津波は地震が原因で発生するものと思われがちですが、他の原因(火山活動、土砂崩れ、隕石落下等)で津波が発生する事もあります。揺れを感じる近隣での地震だけでなく、地球の裏側で起きた地震の津波が日本に到達する事もあります。

また「引き波の後で津波がくる」といった言い伝えもありますが、必ず当てはまる訳ではありません。現代では津波の観測技術が進んでいますので「原因に関わらず、いかに早く津波情報を得るか、いかに早く避難できるか」という点を重視して備えを進めて頂きたいと思います。

個人や家庭での備えとして下記の3点をお勧めしています。

ハザードマップの確認

自宅や職場、学校周辺の自治体が発行するハザードマップから、その場所の危険の有無や避難する場所や施設を確認します。
津波の到達予想時間が記載されている場合が多いので必ず確認してください。
※津波ハザードマップは特定の地震(震源・規模)を想定して作られているため、想定を超える規模の地震や他の震源での地震、地震以外での津波の場合は、ハザード
マップよりも広範囲に被害が出る場合があります。

情報入手手段の確保

いち早く津波発生を知るため、テレビ、ラジオ、防災メール、防災スピーカー等複数の手段を用意します。沿岸部にお住まいの方、沿岸部に行く際はとくにご注意ください。

非常持出し品の準備

可能であれば非常持出し品を持って避難します。避難先では半日~1日程度の待機を想定した持出し品をお勧めします。
水・食料の他に、最低限ですが、

生活用品:防災用の簡易トイレ、防寒着、雨具、断熱ブランケット、常備薬等
情報機器:スマートフォン、ラジオ、ポータブルテレビ(ワンセグテレビ)、外付バッテリー、予備電池等
安全用具:ヘルメット、ライト、反射ベスト等

があれば、安心です。

避難の手順は大まかに下記の流れになります。

  1. 津波発生を知る
  2. 速やかに避難開始
    可能であれば非常持出し品を持って避難する。
    ※安否確認などは自身の安全が確保されてから行ってください。
  3. 避難先での待機
    津波は第2波、第3波と複数回起こるため、津波警報、注意報が解除されるまで避難先で待機します。
    ※国土交通省や大阪市では目安として6時間程度の避難先での待機を想定するよう呼びかけています。
    ※高台や避難タワーなど避難先が屋外の場合は暑さ対策、寒さ対策も必要になります。
  4. 安全を確認しつつ避難先を離れる
    被害の大小によって自宅や職場に戻ることができる場合と、避難施設に向かう(または公的な救助を待つ)場合がありますが、一度津波が到達したエリアやその周囲は余震でさらに津波被害が発生する可能性が高いため極力近づかないようにしてください。

プラスαとして、例外にも備える事をお勧めします。
自宅や職場、学校など「普段生活している場所」であればハザードマップを事前に確認する事ができますが、そうでない場合は「その場での情報収集」がカギとなります。ハザードマップが掲示されている場所であっても、じっくり内容を確認する時間があるとは限りません。最低限の情報収集として下記の津波避難の標識をチェック+周囲の標識を参考にとにかく早く・高い場所へ避難、と覚えておいてください。

https://www.fdma.go.jp/publication/ugoki/assets/2806_32.pdf
(総務省消防庁:消防の動き 542号)

今回は津波からの避難について個人・家庭レベルでの最低限の備えや避難の手順をご紹介しました。防災士としては、これだけで完璧・十分とは思っていません。職場や学校、地域で人的被害を少しでも減らすためには、まだまだ色々な備えや避難の手順に工夫が必要だと考えています。

職場や学校の行事、地域での会合などの際に「津波の時の備えや避難は・・」といった話題を出してみるのも第一歩かもしれません。ブログをご覧の皆さんが「率先避難者」であり「減災活動のきっかけ」となることを期待したいと思います。