このブログを執筆している時点で、近畿を中心とした台風被害からの復旧作業は続いており、北海道胆振地方での最大震度7の地震についても余震が続いており、避難生活をせざるを得ない方々が大勢いると報じられています。
この夏の台風、豪雨、地震等による被害にあわれた皆様へお見舞い申し上げます。
直接被害を受けていない方でも「親戚や友人が被災したと」いう方もいらっしゃるのではないかと思います。季節柄9月20日から26日は秋のお彼岸ですが、仏教徒の方ならばお彼岸をきっかけにお墓参り等で親戚が集まるといった機会も多いのではないのでしょうか。また、この機会に帰省する方は、昔からの友人に会うという事もあるかと思います。
今回は安否確認のパターンとして、地域をまたいだ安否確認についてご紹介したいと思います。
(関連おすすめ記事)災害時必要なものはなんだろう。防災士がお答えします!
離れた人と助け合おう
同じ地区や市町村内の親戚であれば、災害が発生した際に真っ先に助け合えるというメリットがありますが、災害の規模によっては同時に被災するというリスクも持っています。そこで同時に被災する可能性の低い、離れたエリアの親戚、友人と連絡先を交換し、万が一災害が発生した際は被災地外の親戚や友人に被災状況を連絡し、情報を広めてもらう(被害が発生した場合は支援を求める)といった流れをご紹介します。
まず地域をまたぐパターンとしては、
- 西日本と東日本
- 日本海側と太平洋側
- 沿岸部と山間部
少し近い距離になりますが
- 市街地と郊外
といったものがあり、企業や自治体同士でも災害を想定した連携や支援協定を結ぶ際にも考慮されています。(物理的な支援以外に、重要データのバックアップを交換するといった事も行われています。)
最近は便利さから連絡先としてSNSのIDやEメールアドレスを交換するケースが多いかと思いますが、スマートフォンや携帯電話が利用できる状況であれば有効な連絡手段になるSNSやEメールも、バッテリー切れや基地局の被災によって連絡が取れない事も想定されます。複数の連絡手段を確保するという点から、固定電話や公衆電話の利用も想定して連絡先の交換を行ってください。
親戚、友人と交換する情報としてお勧めするのは
- 氏名(フルネーム)生年月日
- 住所
- 自宅電話番号
- 携帯電話番号
- Eメールアドレス(複数あれば念のために交換)
- SNSのID等(もし普段から利用していれば)
があります。
他にも必要に応じて、
- 勤務先の名称と電話番号(学生の場合は学校等)
- 車の車種・色・ナンバー(車で避難する場合や、万が一車が発見された場合を想定)
- 最寄りの避難所(避難所で再会するケースを想定)
なども確認しておくと良いでしょう。
災害時、電気や電話回線が不通になり、家族の方との連絡手段が途切れる可能性があります。直近の安否や、今後の生活をどうするのか等、早急に話し合いたい。それより先に声が聞きたい。そのときに活躍する伝言板とは?
安否確認全般についての注意点
- 安否確認(とくに安否情報の報告や発信)は自分自身の安全を確保してから。
例:避難より安否情報の報告を優先してはいけません。安全第一です。 - 普段使っていない連絡手段はアテになりません。
例:普段使っていないSNSアプリを起動したら使い方が分からなかったり、いきなりアップデート必須で機能しないこともあります。 - 連絡手段の中心が携帯電話、スマートフォンの方は、使えなくなった時のことを想定しておきましょう。
例:バッテリーの切れた端末では電話番号が分からないので紙のメモも重要。公衆電話ではメールを送れない。
実際のところ、親戚や友人は災害を想定して全国各地に散らばって住んでいる訳ではありませんが、もし協力できる遠方の親戚や友人がいらっしゃいましたら、ぜひご検討頂ければ幸いです。