まだまだ夏真っ盛りですが、9月1日は「防災の日」という事で前後も含め防災訓練や講演などが各地で予定されています。防災士の私としては皆さんにもぜひ訓練に参加して頂きたいのですが、時間の関係などでなかなか難しい方も多いと聞きます。
点検のポイント
少しハードルを下げて、訓練以外にお勧めしているのが防災備蓄の点検です。なんとなく中身を見るだけでは不十分ですので、今回は防災備蓄を点検するときのポイントをご紹介します。
賞味期限、使用期限の確認
水や食料で期限が近いものは消費してしまいましょう。食品、飲料は家庭で消費、その他の防災用品はレジャー等で消費して極力捨てないようにしましょう。ウェットティッシュなど水分を含んだものは未開封の状態でもパッケージの劣化などで水分が抜けてしまう事があります。また市販薬にも使用期限があります。こちらも期限切れ前に消費する、または備蓄そのものをローリングストック方で普段使いと組み合わせるなどをお勧めします。
あまり知られていないのですが、防災用の簡易トイレにも使用期限があります。期限切れではせっかくの備蓄が無駄になります。
電池の液漏れ、自然放電
備蓄品の中にはライトやラジオなど乾電池を使うものあります。乾電池は古くなると液漏れのリスクがあります。液漏れ機器が使えないだけでなく、危機を壊すこともあります。私は電池だけをチャック付のポリ袋に小分けして備蓄していますが、2~3年程度で新しいものに入れ替え、古いものは普段使いにしています。電池の点検の際には機器の動作確認(電源のオン・オフや基本的な操作)を合わせて行ってください。
さらに念を入れて備蓄したい方にお勧めしているのはエネループなどの乾電池型充電池の備蓄です。長期保存対応タイプならば満充電から10年後も一定量の電池残量があるため心強いです。
また、最近増えている内蔵電池式(充電式)の機器は自然放電の恐れがあるため、より短い期間で点検が必要な場合があります。手回し式のラジオなども内蔵電池式が大半です。説明書に「完全放電しないように1ヶ月おきに充電してください」等の注意がある場合もあります。
ハザードマップ類
備蓄品ではありませんが、意外と忘れがちなのがハザードマップ(防災マップ、避難マップなど名称は自治体ごとに異なります)で、数年おきに内容が見直しされています。久々に見たら10年前の物だった・・・という事も起こり得ます。Webページで最新版を公開している自治体が大半ですので、お住まいの自治体の公式サイトで最新版をご確認ください。
プラスαの備えとして防災備蓄の防水対策をお勧めしています。
やることは簡単で、市販のチャック付ポリ袋などを用意し、
- モバイルバッテリーやラジオなど防水ではない機器
- タオルやティッシュ、トイレットペーパーなど、布や紙の生活用品
- 飲食に関わる物(割りばしやキッチンラップ等)医薬品や衛生用品(薬の他、絆創膏・包帯など)
といった水に濡れて困る物を、チャック付ポリ袋に入れるだけです。
完全防水では無いものの、リュックやカバンが少し雨に濡れた程度では問題なく使えるようになります。
今回ご紹介しました防災備蓄の点検は難しい事はありません。以前、本ブログで防災用品の衣替えをご紹介しましたが、季節ごとのニーズに合わせた衣替えとあわせて点検も行って頂ければ幸いです。