災害時の安否確認|家族での連絡手段決めてますか?伝言板の使い方を知ろう!

今回、安否確認の手段をご紹介する記事をご用意しておりましたが、公開前に大阪北部を中心に強い地震が発生しました。(6月18日 7時58分頃、震源:大阪北部、最大震度6弱)
この冒頭の文章を追記している段階では、自治体等で被害状況の確認中のため、被害の全体像は明らかになっていません。今回の震度の規模から安否確認に有効な171、web171の運用がスタートしております。
https://www.ntt-west.co.jp/dengon/news/
ご家族や友人等の安否確認にご活用頂けましたら幸いです。

突然ですが皆さんは自宅以外で過ごす時間は1日に何時間くらいでしょうか?(移動時間を含む)「ごくたまに数時間外出するくらい」と言う方から「家には帰って寝るだけ」と言う方まで様々かと思います。
ライフスタイルは人それぞれ異なるのですが、災害が発生すると一斉に影響が出てしまうことから、外出時も何らかの備えが求められています。
もし外出先で災害が発生したら!というケースを想定した備えについて、今回は安否確認手段をご紹介します。(かくいう私も東日本大震災の発生時は出張先におりまして、帰宅困難となってしまいました。)

東京都の『帰宅困難者対策条例』

安否確認が注目されるようになったのは2011年の東日本大震災ではないでしょうか。公共交通機関がストップし、多くの帰宅困難者が発生した事を教訓に各自治体では対策を進めています。
その中でも有名なのが東京都の『帰宅困難者対策条例』です。
東京都帰宅困難者対策条例
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/kitaku_portal/1000050/1000536.html

東日本大震災発生後、余震の続く中で帰宅を急ぐ理由の一つに「家族が心配」というものがあった事から、帰宅困難者を帰宅途中の危険から守るためには「各自が安否確認手段を確保し、安心して屋内待機や避難行動が出来るように」という方向性が示されています。(この帰宅困難者対策には前提として「建物が安全であれば無理に移動しない」という考え方があります。)

災害用伝言171

安否確認の手段として企業・団体等では専用のシステムが導入されているケースもありますが、誰でも手軽に利用できるものとして自治体が紹介しているものとして「災害用伝言ダイヤル(171)」「災害用伝言板(web171)」があります。
今回はこの2つの安否確認手段についてご紹介します。
◎災害用伝言ダイヤル(171)
https://www.ntt-west.co.jp/dengon/

◎災害用伝言板(web171)
https://www.ntt-west.co.jp/dengon/web171/

詳細な機能や使用条件は公式Webページをご覧いただくとして、ポイントをまとめてみました。
※どちらもシステム利用料自体は無料です。
(通話料、通信料は無料のケースが多いのですが、通信会社によって異なります。)

災害用伝言ダイヤル(171)

便利な点

171に電話し、ガイダンスに従って30秒間メッセージを録音できる(再生も同様)
固定電話、公衆電話、携帯電話から利用可能
web171から文字で登録されたメッセージの読み上げ可能

注意が必要な点

録音、再生には電話番号の入力が必要(被災した側の電話番号を使う事が基本)
録音は1件あたり30秒
録音できる件数はその都度決まる(1~20件)
一度録音したメッセージを手動で消す方法は無い(間違えて録音や無言でも1件とカウントされる)
録音件数の上限を超えると、古いメッセージから自動削除される
誰が録音したか分からない(メッセージの冒頭で名乗った方が良い)

災害用伝言板(web171)

便利な点

https://www.web171.jp/にアクセスするだけで使える
スマートフォン、パソコン、インターネット対応携帯電話から利用可能
171で録音された音声メッセージは音声ファイルとしてパソコンやスマホにダウンロードする事で聞く事が可能(ファイル形式は.wav)
英語版、中国語(簡体字)版、韓国語版も用意されている

注意が必要な点

メッセージの登録、確認には電話番号の入力が必要(被災した側の電話番号を使う事が基本)
登録できる件数は20件が上限
登録時に状況、状態の選択項目がある(無事です、被害があります、自宅にいます、避難所にいますのチェック項目)
メッセージ本文は最大100文字
原則として個人利用(家族や友人、親戚を含む)向けに提供

それぞれ特徴がありますが、相互に録音・登録された安否情報を共有しており、災害時にはとても役立ちます。
※これに加え、携帯電話会社提供の安否登録情報を横断的に検索できるJ-anpi(https://anpi.jp/top)もあります。

災害用伝言171の体験

ぜひ皆さんにも安否確認を体験(訓練)して頂きたいというNTTの方針から、体験利用日が設けられています。
・毎月1日と15日
・1月1日~3日
・1月15日 9:00~1月21日 17:00(防災とボランティア週間)
・8月30日 9:00~9月5日17:00(防災週間)
体験利用のチャンスは毎月2回は必ずありますので、ぜひ実際に使ってみてください。
(災害が発生し、安否確認が実施されている期間中は体験利用ができません。ご注意ください。)

◎補足:171の機能変更について
2016年に171の機能が変更されており、登録可能件数、録音されたメッセージの削除タイミングが変更となっています。(利用者側が注意すべき変更)
上記の変更により、企業・団体等の防災計画やBCPで家族との安否確認手段として災害用伝言ダイヤルの利用が記載されている場合、内容の変更が必要となる場合があります。
また、自治体等から配布されている防災マニュアルや防災ガイド等にも古い情報が記載されている場合があり、注意が必要です。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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