防災に関わっていますと、1年の中で節目となる日がいくつかあります。
今回はその一つ「防災の日」(9月1日)をご紹介します。
防災の日は関東大震災がきっかけ
まずは9月1日が防災の日となった理由は、9月1日が「関東大震災」(正式な名称は「関東地震」)の発生日である事と、暦の上で二百十日にあたり台風の多い時期である事、これら2つによるものです。また「防災の日」を含む1週間(8月30日~9月5日)は「防災週間」と定められ、防災に関する啓発等が積極的に行われています。
関東大震災とは
関東大震災についてご紹介しますと、
発生日時:1923年9月1日11時58分
震源:相模湾北西部
地震の規模:マグニチュード7.9
最大震度:6
死者・行方不明者:10万人以上
と記録されており、首都圏を中心に甚大な被害が発生しました。
(今後予想される首都圏での大規模地震については、また別の機会に)
関東大震災での死者のうち87%は火災によるものと記録されている事から、大規模火災への対策に意識が向いてしまいがちですが、倒壊家屋は25万戸を越えており、沿岸部では津波による被害も出ている事から、人口密集地での大規模複合災害として認識するべきだと思います。
防災の日、関東大震災の詳細
防災の日や関東大震災について詳しく知りたい、という方は下記のWebページに詳しい情報が掲載されています。
防災の日に防災訓練
今年の防災の日は土曜日ですので、防災訓練を実施する自治体も多いかと思います。(最近は訓練を行わなくても、メール配信等で啓発を行う自治体も増えています)
地元の自治体で訓練やイベントが行われる場合はぜひ参加や見学して頂いて、情報収集や体験などを行って頂きたいと思います。近年では防災意識の高まりから、体験型コーナー(地震体験や煙体験等)や小さなお子様向けコーナーなども充実しています。他にも非常食の試食コーナーや企業・団体による防災用品の展示なども人気があります。
もし地元で防災訓練が行われなくても、家庭で出来る簡単な防災活動が色々あります。
例えば、
- 保存食、保存水等の期限確認(乾電池や常備薬の期限確認もお忘れなく)
- 避難用リュック、非常用品の点検確認(とくに電池で動くものは動作確認を)
- 地元の避難所等まで防災ウォーキング(避難ルートを実際に歩いて確認)
- 災害用伝言ダイヤル(171)、災害用伝言板(web171)を使った安否確認(もし他の手段があれば、複数手段で連絡を)
※災害発生により災害運用が行われている場合は訓練利用をお控えください。
防災ウォーキングとは
防災ウォーキングについて補足しますと、自宅や職場・学校から避難所までのルートだけでなく、普段よく利用する場所から避難所までのルートもぜひご確認ください。
普段よく利用する場所の例としましては、電車で通勤・通学をしている場合、
- 地元の駅
- 職場や学校の最寄駅
- 通勤・通学ルート上の乗り換え駅
といった駅が想定されます。
これらの駅から最寄りの避難所はどこだろう?と関心を持つだけでも色々な防災情報を集めるきっかけになります。今はインターネットの時代ですので、各自治体の窓口に行かなくても、公式Webページから避難マップ等を入手する事が可能です。特に便利なのは下記のポータルサイトです。
防災の日、防災週間は良いきっかけですので、ぜひ皆さんの防災力のレベルアップをお勧めします。