いつ起きるか分からない災害への対策として、企業や団体が防災用品の備蓄を行うことも当たり前になりました。防災用品の備蓄として食料や飲料水、その他ブランケットやアルミシート、防災ラジオなどは用意しているものの、「非常用トイレ(災害用トイレ・簡易トイレ)」の備蓄を忘れていませんか?今回の記事では、非常用トイレ(災害用トイレ)を備蓄する重要性とともに、企業の防災備蓄のための非常用トイレ(災害用トイレ)の選び方、おすすめ商品を紹介します。
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アンケート結果から見る企業の防災備蓄の現状と非常用トイレ(災害用トイレ)の重要性
従業員の安全確保や帰宅困難者の受け入れなどを目的に、企業や団体の災害対策も当たり前になりました。すでに防災備蓄を行っている企業も多いものの、「非常用トイレ(災害用トイレ)」はほかの防災用品よりも重視されていない傾向にあります。
企業の防災備蓄で足りない第1位は非常用トイレ(災害用トイレ)
心幸株式会社が会社の非常食の備蓄管理を行っている総務担当者110名を対象に、2024年1月に「企業の備蓄に関する実態調査」を実施したところ、「自社で備蓄している、備蓄品の種類を教えてください」の質問に対して「飲料水(90.0%)」「非常食(80.9%)」「簡易トイレ(60.9%)」が上位として上がりました。
一方で「現在、自社で足りていないと思う備蓄品を教えてください」の質問に対しては「簡易トイレ(40.0%)」「医薬品(27.3%)」「生理用品(26.4%)」が上位となっています。
参考:心幸ホールディングス株式会社|企業の備蓄に関する実態調査
企業の防災備蓄として飲料水や非常食と同等に、非常用トイレ(災害用トイレ)を重視して備蓄している企業が多い一方で、非常用トイレ(災害用トイレ)の備蓄まで手が回らない企業が多いことも分かりました。
災害時や非常時における非常用トイレ(災害用トイレ)の重要性
大規模な災害発生時、電気やガス、水道といったライフラインが寸断され、物流も停止する可能性があります。水道が使用できなければ、トイレも当然ながら使用できません。食事や睡眠とともに排泄は人間が生きるために必要な習慣です。
「水道が復旧するまで、トイレ代わりにバケツなどを使えば良いのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、排泄物を適切に処理しないと感染症などを引き起こす原因となります。医療も不足する災害時は、非常用トイレ(災害用トイレ)を備蓄することも命を守る上で重要と言えるでしょう。
内閣府をはじめ、各省庁や自治体などでも非常用トイレ(災害用トイレ)の備蓄の重要性を訴えています。企業の防災対策として、必ず非常用トイレ(災害用トイレ)も備蓄しておきましょう。
参考:内閣府|災害時用トイレ備蓄の重要性
企業向け非常用トイレ(災害用トイレ)の選び方
企業・団体の災害備蓄向け非常用トイレ(災害用トイレ)の選び方のポイントを順に解説します。
簡単に使えるもの
非常用トイレ(災害用トイレ)を正しく使用するには、袋をセットする、凝固剤を振りかける、といった作業が必要です。はじめて使うときでも、簡単に使用できるものを選びましょう。特に従業員の人数が多かったり、帰宅困難者や避難者を受け入れたりする企業や団体の場合は、幅広い年齢層の方が非常用トイレ(災害用トイレ)を使用する可能性があります。現場の混乱を防ぐためにも、使い方がシンプルで簡単なものがおすすめです。
排泄時はもちろん、使用後の袋の処理方法が衛生的かつ簡単に処理できるかどうかも確認しましょう。
備蓄数とコストのバランス
従業員の数や避難者を受け入れるかなど、実際に使用を想定する人数に応じて非常用トイレ(災害用トイレ)の必要な備蓄数は異なります。非常用トイレ(災害用トイレ)の商品によって梱包数が異なるため、備蓄数を確保でき、配布のしやすさやコストなどのバランスを考えて商品を選びましょう。
たとえば大容量で多くの人が使用できる数を確保できコストも抑えられる非常用トイレ(災害用トイレ)もあれば、小分けになっていて少人数の事務所や事業所でも配布しやすい非常用トイレ(災害用トイレ)もあります。
備蓄数は「利用人数 × 5回(1日のトイレ使用回数) × 備蓄日数」です。備蓄日数は最低3日間、できれば1週間程度が推奨されています。
消臭や防臭などの機能性
トイレを使用したあとニオイが周囲に漏れないか、排泄物をしっかり固められるかなど、衛生的に使用できる機能があるかどうかも確認しておきましょう。
使用期限
非常用トイレ(災害用トイレ)には、使用期限が設定されています。使用期限が切れてしまうと、凝固剤が固まらなくなるなど正しく使用できなくなります。防災用品として長期間備蓄するためにも、使用期限が長く設定されているものを選ぶと安心です。
法人・企業・団体向け非常用トイレ(災害用トイレ)のおすすめ商品「マイレット」
これから非常用トイレ(災害用トイレ)の備蓄を検討している企業様におすすめの商品が「マイレット」シリーズです。マイレットシリーズは非常時や緊急災害用に開発した大小兼用の備蓄トイレで、以下の特徴があります。
・長期10年保存が可能
・コンパクトで備蓄スペースを圧迫しない(100回分がB5サイズの箱)
・すぐれた抗菌・防臭性(悪臭・食中毒の原因菌である大腸菌、アンモニア産生菌、カンジダ菌、サルモネラ菌、および黄色ブドウ球菌に有効)
・簡単3ステップで使用可能
備蓄数や用途に応じて選べる、マイレットシリーズの製品を紹介します。
miniシリーズ
miniシリーズは抗菌性凝固剤と排便袋がセットになったトイレ処理セットです。以下のラインナップがあります。
・mini-1…トイレ処理セット1回分
・mini-2…トイレ処理セット2回分にミニ便器とポケットティッシュ付き
・mini-3…トイレ処理セット2回分にミニ便器、ポケットティッシュ、トイレポンチョ付き
・mini-10…トイレ処理セット10回分にポケットティッシュ、持ち運び袋付き
miniシリーズは名入れに対応していますので、ノベルティとして配布するなどの用途にも利用できます。
Sシリーズ
Sシリーズは大容量のトイレ処理セットです。従業員の数が多く規模の大きな法人、避難者や帰宅困難者を受け入れる可能性のある企業などにも向いています。また、大型の外袋に4ヶ国語の使用方法ポスターも付いていますので、外国人の方が利用する施設や法人の非常用トイレ(災害用トイレ)としても向いています。
Sシリーズには以下のラインナップがあります。
・S-100…100回分入り
・S-500…500回分入り
Pシリーズ
Pシリーズはトイレ処理セット5回分が小分けになった非常用トイレ(災害用トイレ)です。小分けのため配布がしやすく、部署ごとに備蓄をしたいときや、小規模企業で使用したいときなどに向いています。
Pシリーズには以下の商品ラインナップがあります。
・P-100…トイレ処理セット5回分のパック20個入り
・P-300…トイレ処理セット5回分のパック60個入り
WR-100
WR-100は特殊加工で水没しても使えるトイレ処理セットです。地震のほか、豪雨や浸水といった風水害のための非常用トイレ(災害用トイレ)の備蓄を検討しているときにも向いています。100回分のトイレ処理セットに大型外袋、使用方法ポスター(4か国語)が付属しています。
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まとめ
企業の防災対策として非常用トイレ(災害用トイレ)を備蓄する重要性と非常用トイレ(災害用トイレ)の選び方、おすすめ商品を紹介しました。大規模災害時はトイレも使用できなくなる可能性が高いです。ほかの防災用品とともに非常用トイレ(災害用トイレ)の備蓄をはじめておきましょう。
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