エレベーター事故|地震で1万人以上が閉じ込められる対策

中央防災会議首都直下地震対策専門調査会では首都直下地震が発生した場合、エレベーターに閉じ込められる人は1万人以上にも及ぶと想定されています。
実際に2011年3月11日に起きた東日本大震災では震源地が遠く離れているにも関わらず、東京都内で少なくとも84件の閉じ込めが発生し、閉じ込めから救出まで数時間を要しました。

もはや他人事ではない「エレベーターの閉じ込め」。
そんな時、もしもエレベーターに閉じ込められた時の対処方法とエレベーター閉じ込めを想定した対策方法を詳しく解説していきます。

エレベーター安全装置設置済みのマークを確認!

国土交通省では平成24年8月より一般の利用者にとって戸開走行保護装置等が設置されているエレベーターかどうかが容易にわかるマークをエレベーター内の見やすい場所に表示する任意制度の運用を開始しています。

戸開走行保護装置

戸開走行保護装置は駆動装置又は制御器に故障が生じ、エレベーターの停止位置が著しく移動した場合や、エレベーターの扉が閉じる前に昇降した場合に、自動的にエレベーターを制止し、人が挟まれることを防止する装置のことです。

地震時管制運転装置

地震発生初期の微震動を感知し、本震が到達する前に最寄り階に自動運転し乗客をエレベーター外へ避難させることにより、エレベーターへの閉じ込めを未然に防ぐことができる装置のことを言います。

あなたが普段使っているエレベーターは設置済みですか?

エレベーター内閉じ込め事故は首都圏で最大約1万7千人!!

地震時管制運転装置は2009年9月以降設置されたエレベーターでは設置が義務化されていますが、それでもまだ閉じ込めにつながり得るエレベーター台数は約30,100台もあります。

首都直下地震では住宅、オフィスの被災及び停電により、エレベーター内における閉じ込め事故が多数発生し、最大で約1万7千人もの人々が閉じ込められると想定されています。

 

エレベーターに閉じ込められた時の対処方法

では、もしもエレベーターに閉じ込められてしまったとき、どうしたらよいのでしょうか?
万が一、エレベーターに乗っている時に揺れを感じたらまずは全ての階のボタンを押して止まった階で降りましょう。

 

それでも閉じ込められてしまった時は・・・

  1. エレベーターには外部と連絡がとれるような装置(インターホン)がついていますので、状況を正確に通報し、救助を待ちましょう。
  2. ケガ人や急病人がいる場合は携帯電話で119番へ連絡しましょう。
  3. 扉を無理にこじ開けたり、天井から脱出するのは危険なのでやめましょう。

落ち着いて静かに救助を待つのがベストです。

エレベーター閉じ込めを想定した備蓄対策

地震でエレベーターが止まり、閉じ込められた場合、救助まで4~5時間要することも考えられます。長時間、閉じ込められた際にエレベーター内に最低限の防災備蓄品が備蓄されていれば、閉じ込められた人はとても安心します。

数時間であれば飲食は我慢出来るかもしれませんが、トイレは我慢出来ません。
エレベーター内での簡易トイレの備蓄は必須といえるでしょう。
冬にはかなりの寒さが想定されますので、防寒グッズも備えておくと良いです。

 まとめ

エレベーター閉じ込められ事故対策に、防災用品が格納できる。簡易トイレになるエレベーターキャビネット

エレベーター閉じ込められ事故対策に、防災用品が格納できる。簡易トイレになるエレベーターキャビネット

日常的に使用しているエレベーター。乗っている時間は短く自分には関係ないと思いがちですが、地震が起こる時誰かが必ずエレベーターを使用していることでしょう。
エレベーター内に閉じ込められることは、恐怖感もあり精神的にもかなりの負担を要します。
閉じ込められた人の精神的負担を少しでも和らげる為に、エレベーター内に簡易トイレと防寒グッズを常備しておきましょう。

初めて防災用品を購入する法人様へ

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