トイレ問題は二次災害につながる!?命を守る簡易トイレの選び方

災害時必要なものはなんだろう。防災士がお答えします!

トイレ問題は深刻な2次災害につながる

災害が起き、余儀なく避難生活を送らなければならなくなった時、避難所で困っていることとして、必ずトイレ問題が挙げられます。災害後の断水や停電でライフラインが絶たれてしまうことは、第二次災害とも言えます。まず優先して届けられる支援物資は、緊急を要する飲料水です。被害の大きさにもよりますが、水道の復旧は1ヶ月以上かかることもあるため、非難所では仮設トイレが設置されますが2~3週間かかることもあります。

被災者の人数が多い避難所ほどトイレ問題は深刻で、トイレに入る長蛇の列と、衛生面の悪化が被災者に多大なストレスを与えるのです。

衛生環境が悪化したまま放っておくと食中毒や感染症などの二次災害が起こる可能性があります。排泄物をきちんと処理することで二次災害を予防しましょう。

いざと言う時のために準備しておきたい簡易トイレ

阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震の教訓から、全国で防災意識が高まり、それに伴って関連防災グッズも多数商品化されました。簡易トイレも防災用として出ています。いざという時のために、ぜひ準備しておきたい防災グッズのひとつです。

災害用簡易トイレとは

簡易トイレとは元々トイレがない場所でも、用を足し排泄物を処理することができるものです。便器に加え、排泄物を処理するための凝固剤や処理袋がセットになっているものが主流となっています。

簡易トイレにはダンボール製の組立式簡易トイレや樹脂製のものがあります。普段は収納BOXに使え、いざとなった時に便器として使えるペール缶トイレなども便利です。

簡易トイレ処理セットの選び方

簡易トイレ処理セットにはたくさんの種類があります。大きく分けると以下の3つになります。

排泄物を固めるだけのもの

メリット:安くて手に入りやすい。100円均一でも販売されている。

デメリット:消臭効果も抗菌効果もなく、あくまで固めるだけなので排泄物のイヤなニオイや雑菌が拡散する。

排泄物を固める+消臭効果があるもの

メリット:消臭効果はあるので排泄物のイヤなニオイが消える。

デメリット:抗菌効果がないため、災害時に食中毒や感染症などの二次災害が起こる可能性が高い。

排泄物を固める+抗菌・消臭効果があるもの

メリット:消臭効果と抗菌効果を兼ね備えている処理セットは排泄物のイヤなニオイも消すことができ、食中毒や感染症などの二次災害も予防することができる。

デメリット:機能性が高いので価格が高価

多彩なトイレ処理セットが販売されていますが、トイレ処理セットを選ぶときには必ず抗菌・消臭効果があるものを選びましょう。
抗菌・消臭効果がある処理セットの中でも抗菌・消臭効果のグラフやデータが公開されているものが安心です。

まとめ

いろいろなタイプの簡易トイレを紹介しました。いずれも防災用として準備しておけば、いざという時に役に立つことは間違いありません。ダンボール製は軽量で持ち運びに便利ですが、使用する場所によっては雨に濡れ、長期間の使用は難しいかもしれないので、撥水加工のあるプラスチックダンボール素材のものを準備しておくとよいでしょう。避難所の既設のトイレが洋式なら、携帯トイレも利用できるので便利です。価格も手頃ですし収納も場所を取らないので、多めに避難袋に入れておくことをお勧めします。

 

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