災害発生時、水道管の破裂や上下水道施設の稼働停止などを受けて、断水することがあります。断水すると水が使えない=トイレが使えません。また、避難所などのトイレが混んでいてすぐに使えないことも。排泄は自然の摂理のため待つことや我慢することはできません。災害時にトイレが使えず困ったときには、自分でトイレを作ることも可能です。今回の記事では、トイレが使えないときに役立つ簡易トイレの作り方とともに、災害に備えて用意しておきたい、おすすめの災害用トイレセットを紹介します。
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既存の便器が使用できる場合のトイレの作り方
断水しているものの自宅の便器は使える、など既存の便器を使用して簡易トイレを作る場合の手順は以下のとおりです。
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- 1.便器の上から大きめのポリ袋をかぶせる
- 2.その上からさらに大きめの袋をかぶせる
- 3.袋の中に吸水性のあるものを入れる
- 4.用を足す
- 5.袋をしっかり結んでから便器から外す
吸水性のあるものは、ペットシートや猫砂、生理用ナプキン、紙おむつなどが該当します。なければちぎった新聞紙でも代用可能です。ただし、吸水性の高いものを使った方が新聞紙よりも排泄物をしっかり吸い、こぼれる可能性が低くなります。
用を足して袋を結んだら、一箇所にまとめて自治体のルールにしたがってまとめて廃棄します。排泄物のニオイが気になるときには、用を足したあとに重曹や酸素系漂白剤、粉末洗剤などを入れてから袋を結ぶと、ニオイがやわらぎます。ポリ袋をまとめておくときにも、蓋付きのゴミ箱など密閉できるものを選べば周囲にニオイが広がるのを防げます。
便器が使用できない場合のトイレの作り方
何らかの理由で便器が使用できないときには、まず便器の代用となるものを作りましょう。おもな便器の代用品には、以下のものがあります。
・ゴミ箱
・段ボール
・レジ袋
人が座れる大きさのゴミ箱や段ボールがあれば、便器の代わりとして使用できます。段ボールの場合は、上側の段ボールを便器の形のようにくり抜いて、座りやすい便器として使用することも可能です。
簡易的な便器を作ったあとは、既存の便器を使用する方法と同じく吸水性の高いものを入れたポリ袋をセットし、用を足します。
レジ袋を使用する場合は、レジ袋の横と後ろを外へ折り返し、洋式便座ではなく和式便座の要領で使用します。ポリ袋はセットせず、直接吸水性の高いものを中にセットし、用を足してレジ袋をしばって処理しましょう。
災害対策には災害用トイレを備蓄しよう
大規模災害のほか、急な断水などでトイレが使えなくなることがあります。簡易的なトイレを作って用を足すことはできますが、断水する期間が長ければ長いほど、用を足したポリ袋は蓄積していきます。ニオイが室内にこもってしまうのはもちろん、感染症などのリスクが出てくることもあるでしょう。
また、ポリ袋やペットシーツ、猫砂などの簡易トイレで使用するものは消耗品です。簡易トイレで使用できるものがなくなれば、用を足すこと事態ができません。
いざというときに備えて、災害用トイレを備蓄しておくことをおすすめします。災害用トイレがあれば、排泄物やニオイを漏らすことなく、衛生的に処理できる面でもおすすめです。
災害用トイレセットの選び方ト
災害用トイレにはさまざまな種類のものがあります。「どれを選んで良いか分からない」という方のために、災害用トイレの選び方のポイントを以下にまとめました。
・長期保存ができる
・備蓄スペースを圧迫しない
・消臭や抗菌にすぐれている
・かんたんに使用できる
長期保存ができる
災害はいつ起きるか分かりません。ところが、災害用トイレセットを備蓄していても、消費期限が切れてしまっているといざというときに正しく使えない場合があります。数年単位など、長期保存ができる災害用トイレセットを選ぶと安心です。
備蓄スペースを圧迫しない
災害用トイレの備蓄量の目安は、最低3日間、できれば1週間以上です。1日のトイレ使用回数「5回×日数×人数分」を目安に、災害用トイレを備蓄しましょう。
使用する人数が多い場合や、より長い期間の災害用トイレを備蓄したいとき、災害用トイレが備蓄スペースを圧迫してしまうことがあります。コンパクトに収納できる災害用トイレなら、収納スペースも圧迫せず備蓄が可能です。
消臭や抗菌にすぐれている
排泄物をそのまま放置すると、ニオイや感染症の原因となります。使用後の避難スペースの衛生状態を保つためにも、消臭や抗菌効果にすぐれている災害用トイレを選ぶことをおすすめします。
かんたんに使用できる
災害用トイレを備蓄していても、使い方が複雑な場合正しく使用できないことがあります。かんたんに使用できるものを選べば、万が一の災害時や非常時でも慌てずに災害用トイレを活用できるでしょう。
おすすめの災害用トイレセットは「マイレット」
災害用トイレセットの備蓄を検討しているときに、おすすめなのが「マイレット」シリーズです。マイレットシリーズのおすすめポイントを紹介します。
10年間の長期保存が可能
マイレットは、10年の長期保存を可能とした災害用トイレシリーズとなっています。長期保存サンプルを使った生理食塩水吸収量測定を行った結果、マイレットシリーズは経年によって吸水量にほとんど変化はありませんでした。買い替え目安は10年ごととなりますので、ほかの備蓄品のように消費期限チェックの負担も少ないです。
収納しやすいコンパクト設計
マイレットシリーズは、備蓄のスペースを最小限に抑える、コンパクト設計となっています。たとえば100回分のトイレ処理セットの「マイレットS-100」のサイズは、わずかB5サイズです。一般家庭での災害トイレの備蓄はもちろん、車に災害用トイレを備蓄しておきたいときにもおすすめです。
すぐれた抗菌・消臭効果
マイレットシリーズは悪臭・食中毒の原因菌である大腸菌、アンモニア産生菌、カンジダ菌、サルモネラ菌、および黄色ブドウ球菌のいずれの菌に対しても優れた初期抗菌効果、および抗菌性持続効果を持つ、抗菌性凝固剤を使用しています。さらに、排泄物に含まれる悪臭ガス(アンモニア・硫化水素・トリメチルアミン・メチルメルカプタン)に対しては、3ヶ月以上の消臭効果を発揮します。
はじめての方もかんたんに使用できる
マイレットシリーズは、袋をセットする、抗菌性凝固剤をふりかけ固める、袋を外してしばる、とかんたん3ステップで使用できる災害用トイレです。いざというときにも、誰でも使用できます。
また、丈夫な段ボール製の簡易トイレがセットになった「プラダントイレ」や、トイレとして使用できるペール缶の「マイペール」など、既存の便器が使用できないときに組み合わせて使えるトイレも販売しています。 マイレットの災害用トイレ(非常用トイレ)一覧はこちらまとめ
トイレが使えなくなったときの簡易トイレの使い方とともに、災害用トイレの選び方やおすすめ製品を紹介しました。災害時に簡易的なトイレを作ることもできますが、断水の期間が長ければ長いほど簡易トイレに使用する消耗品がなくなってしまいます。いざというときのために、災害用トイレを備蓄しておくことをおすすめします。
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