政府の地震調査研究推進本部によると、今後30年間で大規模な地震が起こる確率は、関東では60%を超えると公表されており、近年、日本中の防災意識が強まってきています。 ですが、東日本大震災のときもそうだったように、自治体と地域がうまくかみ合っていなければ、大規模な震災後の災害対策が、うまく働かないことが強く認識されました。 そこで今回は、いつ発生するかわからない大規模な地震や災害に備え、皆さまのお住いの自治体は災害時にいったいどのような対応を行ってくれるのかを、詳しく解説していきます。

1.未曽有の大災害からの教訓!大幅な災害対策基本法の改正

1-1災害対策基本法とは?

災害対策基本法とは、国民の命や財産を災害から保護するため、国や自治体の体制を確立し、防災計画の作成や災害予防、災害時の応急対策など役割を明確にし、万が一の災害時に計画的かつスムーズに皆さんの命を守る、非常に大事な法律のことです。

1-2災害対策基本法の大幅な改正

東日本大震災による甚大な被害は、多くの人を悲しみに包み込みました。 地震大国と言われる日本では、この未曽有の大災害の教訓から、災害対策基本法の枠組みそのものを見直しました。 これまでは地域や市区町村中心で行われていた防災対策を、緊急時には国や自治体が代行する機能を、大幅に拡大させたのです。

2.どのように変わったの?国や自治体など、行政の災害時の対応

2-1地域のピンチを国や自治体が救う!

今までは、地震などの災害が起こってしまった場合、迅速な人命救助やがれきの撤去作業など、十分な体制が整備されていませんでした。 しかし今は、災害により地域団体の防災機能が低下した場合、国や自治体が災害時の対策や処置(人命救助や救助の妨げとなる障害物の撤去など)を代行する仕組みを創設しました。 急な災害時は、これまでの地方団体による災害対策にとどまらず、国や自治体が全力でサポートしてくれるようになりました。

2-2被災者の保護対策の改善

今まで大半の市区町村では、緊急時の「避難場所」と、被災者が一定期間の間避難する「避難所」が区別されていませんでした。 しかし今では、国や自治体が被災者の生活環境を満たす施設をあらかじめ指定することにより、災害時の避難場所が多く確保されるようになりました。

2-3防災会議、災害対策本部の設置

普段は定期的に防災会議を行い、災害時には災害対策本部を設置し、急な災害にも迅速に対応できるようになりました。 この組織は総理大臣を会長とし、全国の閣僚や有識者たちで構成されています。

2-4指定行政機関による、徹底した役割分担

災害時、国や自治体が積極的に協力してくれる体制が整備されていく中、実際に現場で起こっている被害は、いくら国や自治体とはいえ、目が届かない可能性もあります。 そこで、住民の安全をより確実に守るため、皆さんの身近な市区町村にある、 日本銀行・日本赤十字社・NTT・NHK・電力会社やガス会社、JRなどのの事業者に、防災計画を立て、地域の住民の皆様の防災を手助けするように役割を分担しています。 「指定行政機関」といいます。

3.災害が起こった時だけではない!平常時に行っている行政の災害対策

3-1「地域防災計画」の作成

先述の災害対策基本法にしたがって「地域防災計画」を作成し、それを防災会議にて議論しています。 なお、「地域防災計画」は、災害を地震や風水災害などの種類別に分け作成し、より細かく予防の計画・応急処置の計画・復旧や復興計画などを構成しています。

3-2避難場所の指定

起こりうるすべての災害を想定し、各災害においての安全性を十分に確かめたうえで、地域に避難所をあらかじめ指定しています。

3-3災害時の備蓄について

災害の発生時、スーパーマーケットなどの店舗の機能が低下し、物資が調達できない可能性があります。そのため、国は各自治体や公共団体に毛布や衣類、仮設トイレや乾パンなどの食料を備蓄することを推進しています。

3-4防災訓練の実施

毎年9月1日を「防災の日」と定め、地域の住民や子供たち、また、防災機関関係者ら が参加し、避難訓練や炊き出しなどの防災訓練を大規模に行っています。 また、訓練だけではなく、防災に関する予備知識や、課題の克服など、有識者による講演などの新しい訓練法を導入する自治体も増えてきています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は災害発生時、意外と知らない国や自治体の防災対応について解説しました。 皆さんの知らないところで、国や自治体はもしもの災害発生時のために、いろいろ防災対策を考えてくれています。 もし災害が起こってしまったときは、決して焦らず、1人ではないことを認識しておいてください。 国や自治体が全力で、必ずあなたの力になってくれるでしょう。